*Exhibition



*artist statement


今回の写真展『田中長徳×銀塩写真 50年の歴史展』は私の半世紀に及ぶモノクロシルバーゼラチンプリントの集大成です。
時代別に5つのセクションに分けたのはギャラリーディレクションからの提案ですが、私の昔を5つ重ねた時間軸をうまくつかんだやり方だと思います。
長い写真家生活で1番痛感したのは、数十年前のいわゆるRCペーパーの登場でした。早くて便利なのですが、やはり本気の写真術には向きません。
その後にやってきたデジタルカメラのビックウェーブのシャープで便利なのですが、写真を長い時間軸で考えるにはどうも不適当です。それに無限に再現できるという点でもマイナスです。もしワルターベンヤミンが生きていたら、そこら辺を酷評するかもしれません。
京都と言う、歴史的文化的時間軸が東都よりずっと長いこの街で、私の半世紀を振り返ることができるのは大変な喜びです。
どうもありがとうございます。




*artist


田中長徳|Chotoku Tanaka

1947年東京生まれ。
大学在学中の1969年、銀座ニコンサロンにて史上最年少で個展を開催。
1973年から1980年までウィーン在住。
1982年から翌年にかけて文化庁派遣芸術家としてニューヨーク近代美術館で写真研究に携わる。
1989年よりプラハにアトリエを構え、世界各地で個展を開催する一方、カメラ評論家としても活躍している。
著書に『晴れたらライカ、雨ならデジカメ』(岩波書店)、『カメラに訊け!』(ちくま新書)、『銘機礼賛』(日本カメラ社)ほか多数。
(www.shinchosha.co.jpより抜粋)