*Exhibition



*statement

実家の裏山で、近所のおじさんが畑をしていたが、3年ほど前にやめてしまった。
今では道具を置く小屋と、大量の南天の木だけが残っている。
どうしてこんなにたくさん生えているのかはわからないが、冬には、裏山が真っ赤な南天畑へと変わる。
僕はその実を摘み取って、ひとつづつバラバラにして真鍮にとおし、数珠つなぎにする作業を、何日も繰り返した。
そうしてできた南天の実の連なりを前にすると、つくりはじめた動機や、経緯はどこかにいってしまって、どうして500mもの南天がここにあるのか、という不思議さばかりがつのる。



*profile

藤生恭平|Kyohei Fujio

1989年三重生まれ、京都在住

【展示】
2016年 『Moldy Memories』 綠光+marüte 台中
2016年 『玉と朴』 galleryMain 京都
2013年 『働く労働者』 galleryMain 京都



*from gallery

数はパワーであり、エネルギーそのものではないだろうか。1粒の果実だった南天は、無数に連ねられ、束ねられ、赤い塊となり、エネルギーを発散しはじめる。
それは血の袋や内臓を連想させるまでに至る。
前作”玉と朴”に続き、自然と人為の融合の先に、新たなる世界を作り出す藤生恭平は、その夥しい数の集積に没頭していった。
ジャンルや手法にとらわれない自由な感性がどのように伸びていくのか、若きアーティストの新作をご高覧いただければ幸いです。