*写真は2021年の第1期成果展の様子
トミコ、根来真輔、平岡真生、松本悠、吉田晴彦
キュレーター|大越円香
主任講師|山崎裕貴
2022/3/29 (Tue.) - 4/3 (Sun.)
13:00-19:00
イベント|4/3 (Sun.)
①講評会 14:00〜17:00 ②交流会 18:00〜19:00
Plot ArtSchool第2期成果展が開催されます。アート初心者から芸大生、社会人までの5名が、半年間かけて制作とフィードバックを繰り返し作品制作を行いました。スクールとしては2回目の展示となる今回は、前回受講生として参加した大越がキュレーターを担当します。現行の現代美術の制度を疑い、つねに想像力を育む環境に気を配り試行錯誤した作品をご覧いただける機会となります。
岐阜県出身。2017年より京都写真教室 Tract に通う。
1973年生まれ
写真表現大学、TRACTにて写真表現を学び、認識や実存をテーマとした作品制作に取り組んでいる。
- 主な展覧会
2015年 「REALITY」 ブルームギャラリー/大阪
1999年生まれ。
2022年 京都精華大学 デザイン学部 建築学科 卒業
兵庫県出身で現在は京都を拠点とする。
主な展覧会に“SHAPE OF US”(FabCafe Kyoto/京都/2022)、個展 ”海から生まれる新たな肖像”(京都精華大学Cartoon Gallery/京都/2021)、”抵抗とレゾナンス”〔Resonance and Resistance〕(BnA Alter Museum/京都/2021)など。
東京都練馬区出身
2020年 同志社大学 卒業
2020年 秋田公立美術大学ビジュアルアーツ専攻卒業
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)在学
主な展示に、アートアワードトーキョー丸の内2020(東京駅行幸ギャラリー)、SHIBUYA STYLE vol.14~15(西武渋谷店)、IAG AWARDS 2019(東京芸術劇場)、個展「Unaccounted for “ “」 (GalleryTURNAROUND/仙台市)、個展「表層を観測する Observe the surface」(KUNST ARZT/京都市)
美術家、合同会社gallery Main役員。1993年生まれ。
歴史や哲学、情報技術の考察に基づいた作品制作の傍ら、ギャラリーを運営する。主な展覧会に “New Order”(2017/Media Shop Gallery)、“ヘテロゲニウス・マルチコア” 〔Heterogenius Multi-core〕(2021)など。JASON SHIN 所属。
現代美術のアーティストを志し「美術大学」への入学を選択した高校生がいた、とする。美大の広報戦略をまえに、それが唯一で最良の選択肢に見えたとしても無理はない。そのとき、かつてのわたしは、どのような未来を想像していただろうか。「作品を制作し、それを展示し、それを販売することで生計を立てる専門家」としてのアーティスト像だろうか。はたまた手元のスマホで検索した「国内における現代美術の市場規模」に将来の生活が思い描けなかっただろうか。プロフェッショナリズムへの希望と、制度上の数少ない座席を奪いあう闘争への諦観……
しかし現代美術の想像力は、この希望と諦観のふたつをきっぱりと避ける。そもそも歴史を振り返れば、現代美術は「制度が隠す自己欺瞞への批判」として生まれてきた。この想像力の揺籃の地は「制度とは馴染みのない外部環境」であったことを思い返そう。プロフェッショナルの現場に固執することそれ自体が視野狭窄だという事実を受け入れなければ、現代美術の起点(=臨界点)に立つことはできない。
今日のわたしたちの想像力は、偶然の歴史の延長線上にある。つねに想像力を育む環境に気を配るPlotが生みだすのは、自己実現のためのアートでも、政治への直接的介入としてのアートでもない。Plotが生みだすのは、時代を覆う思考停止の夜空に隠れ、わたしたち人間の弱さを肯定してくれる欺瞞から距離をとりつづけるための投機的な表現である。
山崎 裕貴 |主任講師
PlotArtSchoolは2021年よりスタートした超実践的なアートスクールです。約1年かけ、前期は美術の理論を徹底的に学び、後期には理論を制作・展示で実践する構成になります。